ご希望の路面電車[市電・都電]情報を無料で検索できます。

施設リサーチ/ホームメイト・リサーチTOP

ユキサキナビ
路面電車[市電・都電]
トップページへ戻る
トップページへ戻る

路面電車情報

救世主として期待されたPCCカー



低迷する路面電車の救世主となるべく、アメリカで開発されたPCCカーは、独特の流線型デザインが人気を博し、北アメリカをはじめヨーロッパ各国でも瞬く間に広がっていきました。高速化と高性能化を実現したPCCカーの魅力と、その歴史を紹介します。

アメリカの委員会が開発した高速・高性能車両

アメリカの委員会が開発した高速・高性能車両

PCCカーとは「President's Conference Committee Car」の略で、1930年代にアメリカの路面電車事業者たちが作った委員会(Electric Railway President's Conference Committee)で開発された高速・高性能な路面電車のことです。当時のモータリゼーション全盛期とも言えるアメリカで、路面電車が次々と廃止されていく中、颯爽と登場したのがこのPCCカーでした。

独特な流線型の車体デザインを誇るとともに、カルダン駆動と呼ばれる構造を有しています。そのため、騒音と振動が大幅に減少され、スムーズな加速性能を持つ高速車両としても注目を集め、各地の鉄道会社で採用されていきました。PCCカーは1936年に最初の100両が製造されると、1950年代までに北米だけで4,978両もの車両が次々と造られました。

また、ヨーロッパでも旧西ドイツをはじめ、ベルギーやオランダなどで量産され、人気を博しました。現在ではほとんどの車両は引退を迎え、博物館などで展示されているのみですが、現役車両として運行されているものもあります。例えば、サンフランシスコでは中心街のマーケットストリートからフィッシャーマンズワーフを結ぶ「F-Line」やイタリアの「ミラノ市電」などがその代表例として挙げられます。

規格の違いにより、本格的導入には至らなかった日本

1950年代に車両の高性能化を図るひとつの方策として、PCCカーの導入が検討されましたが、日本では車両の規格の違いなどによって、本格的に導入されることはありませんでした。

ただし、ライセンスを受けて独自に製造する方式での導入は、過去に行なわれてきました。これまでに導入された例を挙げると、「東京都電」の5500形・6500形・7000形、「東京急行電鉄」では200形、「名古屋市電」の1900形・2000形、「大阪市電」3000形・3001形、「南海電気鉄道」モ501形、「神戸市電」1150形、「土佐電気鉄道」500形、「西日本鉄道福岡市内線」1000形・1100形などがあります。

しかし、日本では故障が多く、保守点検にかなりの時間を要したり、大型のため坂道に弱かったり、高速車両であるものの、他の従来車両とのかね合いで、高速運転はできず高速化の効果は低かったりするなど課題の多さも指摘されます。神戸市電や土佐市電では最終的に、従来型の車両に改造されたり、廃車となってしまったりするケースも多数見られました。