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路面電車[市電・都電]用語集(か行)



駅などの施設情報を検索できる「ユキサキナビ」が、路面電車[市電・都電]に関する用語(か行)をご紹介します。市電・都電のことや、聞きなれない仕組みまで、路面電車[市電・都電]のことがよくわかる用語集をご活用下さい!

架空線集電

架空線集電とは、路面電車など電車に電気を集める方式のひとつ。「架空電車線方式」、「架空集電方式」とも言う。空中に架線(トロリ線)を配し、発電所・変電所からこの線を通して電気を送り、車両に取り付けられた「スライダーシュー」、「パンタグラフ」などの集電装置を通して電気を得る仕組みである。「架空線集電」は車両の集電装置へのつなぎ方によっていくつかに分類されるが、路面電車では速度が低い車両に適する「直接吊架(ちょくせつちょうか)」と言う方式が採用されるのが一般的。架空線集電は路面電車の集電方式として普及してきたが、次世代型路面電車LRT(ライトレールトランジット)では「架線レス」が課題のひとつとなっているため、新たな集電方式に取って代わられる可能性もある。

加減速性能

加減速性能とは、路面電車などの鉄道車両における加速の性能と、減速の性能を表す言葉のこと。加速と減速についてどの程度のスペックを持っているかを指し、特に電車が発進するときと停止するときの性能を知る目安にされることが多い。通常、電車はスピードを急に最高時速にしたり、走行中にその場で急停止したりすることはできないため、徐々に加速・減速を行なう。加速性能が高い電車であれば、発車時には停止状態から短い所要時間で目標速度まで加速することができる。また、減速性能が高い電車であれば、走行中の電車を短い所要時間で安全に停止させることができる。

傘歯車

傘歯車とは、回転の動力を伝える機械要素で、広げた傘のように円すい形をなす歯車のこと。傘の「こま」にあたる部分には波状に歯が刻まれている。「ベベルギア」とも呼ぶ。通常の平歯車では2つ以上の軸が平行に並べられて歯を噛み合わせて動力を伝えるが、傘歯車では軸同士を平行ではなく角度を付けた状態で歯を噛み合わせる。傘歯車は歯すじの形によって分類されていて、円すいのピッチ面に対して歯すじの向きが一致するのが「直歯 (すぐば) 傘歯車」、斜めになっているのが「曲り歯(まがりば)傘歯車」である。他に、曲り歯傘車のなかでもアメリカ合衆国拠点の「グリーソン(Gleason)」社の商標である「ハイポイド歯車」、回転軸に対して歯すじが垂直になっている「冠歯車」などがある。

貸切電車

貸切電車とは、特定の個人や団体のみが車両を独占して乗車し、他の乗客が利用できないように制限されている電車のこと。貸切電車の利用者は、鉄道会社が定めた利用料金を支払い、1車両もしくは複数車両を独占して使うことができる。通常はある一定の時間や号数の車両を貸切運転として運行する。路面電車においては北海道の「札幌市電」、東京都の「東京都電」、大阪府の「阪堺電鉄」、岡山県の「岡電」、広島県の「広島電鉄」など、国内各地に「貸切電車」サービスを設けている鉄道会社があり、事前に相談して利用するのが一般的。結婚式、同窓会、子供会など使い方は様々だが、カラオケや飲食など通常の営業運転ではできないことが許容されることも魅力のひとつとなっている。

架線・給電線

架線とは、空中に架けられた線で、ここを通して電気を送ることができる。いわゆる「電線」のこと。電車に電気を供給する電線を意味することもある。電車が電気を得るにはいくつかの方法があるが、空中に線を延ばして電気を送る「架空線集電方式」では、車両に取り付けられたパンタグラフなどの集電装置に、発電所・変電所から架線を通して電気を送る。配電線は架線の分類のひとつで、発電所で生まれて送電線によって各地の変電所まで送られた電気を、変電所から個々の必要な場所へ送り届ける電線を指す。電車における配電線とは主に車両や設備、照明をはじめとする駅舎やプラットフォームの電力を、鉄道会社など事業者の変電所から運ぶ線のことを言う。

加速器

路面電車における「加速器」とは、PCCカーの制御器に採用された抵抗器の呼称。1930年(昭和5年)代にアメリカ合衆国の「電気鉄道経営者協議委員会(ERPCC)」が開発した新型路面電車車両PCCカーには様々な画期的な技術が導入されており、加速器はそうした技術で開発された物のひとつ。電車の加速・減速を段階的にし、かつ、その変化を滑らかにする自動進段制御器はPCCカーの登場以前にも存在していたが、以前は変化の段階が10〜20であった。それに対し、PCCカーではこの加速器の開発を使うことにより約100段階用意することができる。構造としては、タップを円形に並べ、回転するフィンガで滑らせながら動かす形式になっている。

片運転台車両

片運転台車両とは、運転台がひとつの端にだけ用意されている車両のこと。「シングルエンドカー」とも呼ぶ。乗客が出入りするためのドアも右側だけに備わっていることが多い。1930年(昭和5年)代ごろから世界の各地で、PCCカーの技術に基づく路面電車車両が開発されたが、初期の物は多くが「片運転台車両」だった。車両の先頭が片方だけに限られるので、軌道を走行して終点に到着すると、ループで方向転換をしていたと言われる。片運転台車両に対する物として、運転台が両端にある「ダブルエンドカー」があるが、こちらは1940年(昭和15年)にはアメリカ合衆国の郊外電車でルートの都合に合わせて導入された。日本の路面電車もダブルエンドカーが標準である。

カム軸

カム軸とは、「カム」を取り付ける回転軸のこと。「カムシャフト(camshaft)」とも言う。カムとは、機械のなかにあって各部の運動の方向を変更する働きがある要素のこと。回転する円盤の一部が出っ張った形で、回転することで、この「出っ張り」が相手の部品を押すような仕組みになっている。カム軸は自動車のエンジンに使われることで知られるが、電車車両においても、間接式抵抗制御方式による主制御器などで用いられる。まず、「PC(電空カム式)」や「PCM(電空油圧カム式)」と言った空気式の物が開発され、第二次世界大戦後から電動カム式が普及していった。カム軸による制御は「カム軸制御」と呼ばれ、1ヵ所の運転台で複数台のモータをコントロールすることなどができる。

カム軸進段機構

カム軸進段機構とは、電車の制御器がどのような構造で「進段」を行なうかを表す言葉で、「進段」を「カム軸」を利用して行なう物を意味する。電車のスピードをコントロールする制御器は、電気回路に抵抗器を挿入して電圧を調整して加速や減速をする方式が採られることがある。これを滑らかに行なう物として開発された物のひとつが「カム軸進段機構」。カム軸とは、円盤の一部が出っ張ったような形の部品「カム」を取り付けた軸のことを指す。運転台のマスターコントローラーで操作を行なうと、「カム軸」が回転してカムの出っ張りがスイッチを動かし、回路のつなぎ方が変わり、抵抗器の接続の組み合わせが適切な状態になる仕組みである。

カルダン軸

カルダン軸とは、電車の下部にある「台車」と言う部分にモータを装着する際に使われる中継ぎ軸のこと。モータで生み出したエネルギーを車輪の動力へと伝える際には歯車を用いるが、その継ぎ目において、走行中にレール接触面から受ける衝撃をモータへ直接伝わらないようにするなどの目的で開発された。中継ぎをする一連の軸を指す物であり、いくつかの形状が開発されている。カルダン軸を用いる装着方法を「カルダン方式」、「カルダン駆動方式」などと呼び、1930年(昭和5年)代にアメリカ合衆国の「電気鉄道経営者協議委員会(ERPCC)」が開発した新型路面電車車両「PCCカー」で採用されて普及した。「カルダン」の名は、ユニバーサルジョイントを発明した人物「ジェロラモ・カルダーノ」に由来している。

観光列車

観光列車とは、単なる移動手段としてではなく、そこに乗ることその物を目的として楽しむ列車のことを指す。JRグループのイベントで使用される臨時列車「ジョイフルトレイン」とほぼ同じ意味で使われる。「観光列車」は、こだわりの内装はもちろん、車内にキッズ用のプレースペースが設けてあったり、カフェやレストランで飲食ができたり、カメラマンによる写真撮影のサービスが用意されていたり、様々な趣向が凝らされる。プラットフォームでは、車両をラッピングするなど工夫を凝らした外装で出迎え、乗車前から利用者の気分を高揚させる観光列車が多い。富山県の富山地方鉄道による「アルプスエキスプレス」や「レトロ電車」、愛媛県の伊予鉄道による「坊っちゃん列車」などがある。

間接自動制御器

間接自動制御器とは、路面電車などの車両の運転台にある「マスターコントローラー(マスコン)」あるいは「主幹制御器」のうち、進段について自動的に実施される機能が備わっている物を意味する。進段を運転手が手動で操作する物は「間接非自動制御器」と呼ばれる。間接自動制御器は、空中に架けられた電線「架線」から電車に電流を取り込むとき、少量の電流のみを運転台の制御器に引き、運転台のマスターコントローラーから指令を出して離れた位置にある主制御器に遠隔操作を行なえる。また、オートマチック自動車がギアチェンジを自動で行なって加速できるように、運転士がスピード調整のためにやるべきことは、主に直列接続、並列接続、オフの指令のみと簡単な操作で済む。

間接総括制御装置

電車のスピード制御をする装置において、「総括制御」の機能に加え「間接御器」の機能を持ち合わせているのが間接総括制御装置である。「間接制御」は、架線から電車に電流を取り込むとき、少量の電流のみを運転台の制御器に引き、運転台のマスターコントローラー(マスコン)及び主幹制御器から離れた位置にある主制御器を遠隔操作する物。総括制御装置とは、2両以上の電車車両の制御を一台の運転台にある「マスターコントローラー(マスコン)」及び「主幹制御器」のスイッチなどで行なう装置のことである。統括制御は、1897年(明治30年)にシカゴの高架鉄道が開発される際、米国人「フランク・ジュリアン・スプレイグ」によって初めて実用化された。

外国製電車

外国製電車とは海外の国で生産された車両のことで、主に国産の電車車両に比較して使われる言葉。従来は輸送コストがかかり、故障時の対応を含むアフターケアが国内メーカーに比べて弱いと言った外国製品の特性が要因となり、外国製電車が採用されることは少なかった。しかし、次世代型の路面電車として、超低床車両が求められるなか、すでにそうした構造を完成させている外国製電車が日本の路面電車でも採用されるケースが出てきている。これまでの事例では、広島県の「広島電鉄」がドイツの「シーメンス」社製の車両を導入したケースや、富山県の「富山ライトレール」と熊本県の「熊本市営交通」で、カナダの「ボンバルディア」社の超低床車両をもとにライセンス生産したケースがある。

学童輸送

学童輸送とは、バスなどの乗り物に小学生を乗せて運ぶことを意味する。学校や各種スクールの送迎などがこれに当てはまり、運行時刻を定めて所定のルートを通り、専用の停留所まで運行することが多い。学童輸送用の乗り物は、利用することが決まっている小学生を除いては基本的に乗ることができない。目的地への距離が遠い地域に住む小学生にとっては集団で比較的安全に輸送してくれる乗り物は便利である。学童輸送に使われる車両はバスが一般的だが、路面電車が使われることもある。例えば、「PCCカー」のコピーとして知られる「タトラカー」を長年走行させていたドイツの都市、ドレスデンの市電では、営業運行車両としては引退したタトラカーを学童輸送用に利用している。

既存鉄道LRT化

次世代型路面電車と言われる「LRT(ライトレールトランジット)」の導入方法のひとつとされるのが既存鉄道LRT化である。すでに営業運行している鉄道の設備を生かし、LRTを運行する方法のことを意味する。LRTを導入できると共に、利用者が少ない地方鉄道を有効に活用でき、市街地のアクセスが改善されるなどのメリットがある。この方法はドイツなど世界各地で実施例があり、既存鉄道のレールをもとに市街地を走る路面電車用に路線を延ばし、駅舎やプラットフォームは共用するなどの方法が採られている。導入の際には、既存鉄道の車両とLRTでは車体の幅が異なるため、駅では人が乗り降りしやすいようにLRT用に軌道をプラットフォームへ近付けるなどの配慮が求められる。

軌道運送高度化事業

軌道運送高度化事業とは、より優れた加速・減速性能を持つ車両を採用することや、利用客の乗り降りを円滑にする措置を採ることなどで、運送サービスの質の向上を図ることを目的とした事業のこと。2014年(平成26年)に施行された「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律」に盛り込まれた行政による事業である。この事業の要となるのは、LRT(ライトレールトランジット)の線路や電気設備・信号設備などを建設して保有する「軌道整備事業者」と、そこと契約して車両などの設備を借りて運行を担う「軌道運送事業者」を分離する上下分離制度。この事業によって自治体が車両を購入する際の支援が充実し、計画認定による軌道事業の特許の「みなし取得」が可能となった。

軌道敷緑化

軌道敷緑化とは、路面電車の軌道(レールやその周辺の構造物)に芝生などの植物を植え込み、市街地の緑化につなげることである。次世代型路面電車LRT(ライトレールトランジット)の導入が世界各地の都市で推進されるなか、より快適な都市空間を作るために考案された策のひとつ。コンクリートがむき出しであった軌道が植物に覆われることで周囲の温度が下がり、ヒートアイランド現象の緩和に役立つ。また、市街地の景観をより良くするメリットもある。さらに、車両走行時の騒音や振動を植物が吸収する効果も期待できる。国内の路面電車では、鹿児島県の「かごしま市電」の軌道区間全線8.9kmで大規模な軌道敷緑化が実施された例が有名である。

強制通風装置

強制通風装置とは、機械的に風を送る装置のこと。電車車両において稼働中に熱くなり過ぎるモータを冷やすため、モータとは別に設置した送風機から、モータ内部に冷却した空気を送るときに使われる。この装置を用いたモータの冷却方式を「強制通風方式」と言う。電気機関車や新幹線など大容量のモータに採用されやすい。モータ自身にファンを内蔵させ、送風を行なう物は「自己通風方式」であり、スペースが省けることがメリットとなっている。また、地下鉄や路面電車、バスなどの車両内の換気においても、自然通風では車内温度が上昇しやすいことから、有圧送風機や空気の取り入れ口を設けて換気を行なう「強制通風装置」が用いられることがある。

京都電気鉄道伏見線

京都電気鉄道伏見線は、日本初の路面電車として知られる路線・沿線名。営業用の電車としても日本初である。1890年(明治23年)に東京で開催された「第3回内国勧業博覧会」で電車が話題を呼ぶなか、その5年後の1895年(明治28年)に運転を開始した。電力は琵琶湖疏水を使った水力発電を活用。開業当時の運転区間は七条停車場前から伏見町京橋下油掛通間である。そののち、1918年(大正7年)に京都市が京都電気鉄道を買い取り、「京都市電伏見線」となって運転区間が延長され、庶民の足として親しまれた。市内の自動車交通量が増加して乗客が減少したのを受け、1970年(昭和45年)に伏見線は全線廃止となっている。

空気ブレーキ制御

空気ブレーキ制御とは、路面電車など鉄道車両の空気ブレーキのコントロール・管理のこと。空気ブレーキは、鉄道車両のブレーキとしては基本とされる物で、その制御方法は、空気の圧力の掛け方によって分けられる。例えば、「直通空気ブレーキ」または「電磁直通空気ブレーキ」は、それぞれの車両に通された無加圧の直通管に圧力を加えるよう運転台のブレーキ弁を使って操作をする。また、「自動空気ブレーキ」または「電磁自動空気ブレーキ」では各車両のブレーキ管に圧縮空気を込めておき、ブレーキを掛けたいとき、運転台のブレーキ弁を使って減圧制御を行なう。「電気指令式空気ブレーキ」はブレーキ指令を電気的に行なう物で、7段階など多段式の中継弁がある物や非常ブレーキ機能を持たせた物もある。

軽快電車

軽快電車とは、路面電車技術の停滞を打破するために1978年(昭和53年)に設置された開発委員会によって実施された新型路面電車の開発プロジェクト名。同委員会は国土交通省(当時の運輸省)や学識経験者、鉄軌道事業者、鉄道車両メーカーなどの人員が集まって日本鉄道技術協会内に設けられ、日本船舶振興会から資金援助を得ていた。1980年(昭和55年)には当時のヨーロッパの標準技術を搭載した試作車を開発し、広島県の「広島電鉄」と長崎県の「長崎電気軌道」に導入。技術的には当時の集大成とされたが、床の高さを低くする観点が抜けていたため、数年後に他メーカーによる低床車が登場して普及し始め、「軽快電車」プロジェクトによる車両はその役割を失っていった。

軽便鉄道

軽便鉄道とは、通常の電車に比べて小規模で安価に造られた鉄道のこと。狭義には、「軽便鉄道法」(1910年〔明治43年〕公布〜1919年〔大正8年〕失効)に基づいて建設された鉄道を指すが、広義には鉱山鉄道や殖民軌道など同法に当てはまらない鉄道も含まれる。1890年(明治23年)代〜1900年(明治33年)代にかけて京都市、名古屋市、東京都に路面電車が開業して路線を拡大する一方で、日本各地に様々な軽便鉄道が開業した歴史がある。そうした鉄道は車両が小型でレールの幅が狭く、走行スピードが遅かった。乗合バスの普及などが原因で徐々に消えていき、2016年(平成28年)10月時点で現存するのは富山県の「黒部峡谷鉄道」などわずかである。

結節強化

結節強化とは、電車やバス、自動車、飛行機、徒歩などいくつかの交通手段を経て移動する際、それらの相互乗換をより便利に改善する取り組みのこと。次世代型路面電車LRT(ライトレールトランジット)導入によるコンパクトなまちづくりを進める際、課題となるポイントのひとつである。ターミナル駅やバスステーション、駅前広場などの「交通結節点」(結節点)の問題を改善することで「結節強化」が期待できる。具体的な実績としては、広島県の路面電車「広島電鉄」の駅とJR横川の駅の間の動線を短縮してアクセスしやすくするため、JR横川の駅の駅前広場に広島電鉄が乗り入れる工事を行ない、互いの利用客を伸ばす結果を導き出した2003年(平成15年)の例などがある。

ゲージ

ゲージとは、電車が通る2本のレールの間隔を指す。日本語では「軌間(きかん)」と呼ぶ。厳密には、左右のレール上面から14mm以内の頭部を真っすぐ最短距離で結んだ物の長さを指す。運営会社が異なる路面電車であっても、ゲージが同じであれば、互いの保有車両で直通乗り入れをすることも可能になる。国際的な「標準軌」(standard gauge)は1,435mmで、これは世界で初めて鉄道の実用化に成功したイギリスの炭鉱鉄道で採用されたゲージがもとになっている。ゲージを広く設計すると建設費は高くなるが、車両が揺れにくいなどのメリットがある。標準軌より広いと「広軌(こうき)」、狭いと「狭軌(きょうき)」と呼ばれ、国内では標準軌と同じか狭軌を採用する例が多い。

高速電車

高速電車とは、路面電車に対して、そうではない通常の鉄道電車のことを示すときに使う言葉。日本ではJRや私鉄などがこれに当てはまる。高速電車の表定速度は電車により異なる。路面電車は1954年(昭和29年)の省令「軌道運転規則」の第53条により、車両の運転速度として「動力制動機を備えたもの」は最高速度は40km/h以下、平均速度は30km/h以下とし、「その他のもの」は、最高速度は25km/h以下、平均速度は16km/h以下と定められている。ただし、レールが敷かれた道路「軌道」の最高速度が40km/h以下にスピード制限されている場合は、路面電車も道路の最高速度にしたがう必要がある。

鋼鉄製車体

「鋼鉄製車体」とは、主な素材として鉄材を使った車体のこと。1910年(明治43年)代にアメリカ合衆国の鉄道黎明期に隆盛を誇った台車・車両メーカー「ジョン・ジョージ・ブリル」社が採用したことで普及した。当時、馬車鉄道以来の木造車体がスタンダードだったが、木材の価格が高騰したために考案された。鋼鉄製の頑丈な車体は、木造の物に比べてはるかに電車の信頼性を高めたと言われる。木造の物よりも車体が重くなるが、造形や溶接のしやすさから効率の良い設計が可能になった。錆びやすいと言う問題点を補うため、塗装の工夫が必要とされる。鉄鋼製車体は長く採用されているが、錆びにくいステンレスなど合金素材で造られる車両も徐々に増えていった。

高頻度運転

路面電車における「高頻度運転」とは、電車の運行本数が多いことを意味する。利用者数の多い首都圏で実施されやすい。高頻度運転は“待たずにすぐに乗れる”と言う特性を持つ次世代型路面電車LRT(ライトレールトランジット)の運行システムにも導入されている。主に地方都市などでは、従来は車両編成を多くして運行本数を少なくする傾向があったが、「LRT」によるまちづくりの観点からは、反対に車両編成を少なくして運行本数を「高頻度」にする方法が求められる。2006年(平成18年)に開業し、国内におけるLRTの成功モデルとして知られる富山県の「富山ライトレール」でも、10〜15分ごとに1本のペースの高頻度運転を実施したことが利用客増につながったと考えられている。

刻印機

刻印機とは、路面電車やバスなどに乗るための乗車券(チケット)に、日付を印刷する機械のこと。「チケット・キャンセラ」とも言う。改札がなく、乗客が自身で正しい料金の乗車券を買って乗車する「信用乗車方式」で用いられることが多い。車内に配置されるのが一般的だが、停留所のホームなどにあり、乗車前に刻印するシステムが採られることもある。信用乗車方式では、乗客は目的地までの乗車券を券売機やカウンターで購入し、電車に乗り込んですぐに刻印機で日付を印字される。不正乗車防止のために随時行なわれる車内検札で、正しい料金の乗車券ではなかったり、日付が刻印されていない乗車券を持っていたりすると罰金を支払うことになる。

固定子・界磁

固定子とは、電気エネルギーによって機械的な動力を生み出す機械「モータ」を構成する各要素のなかで、固定されている電気子(でんきし)のこと。主に「界磁」のことを指す。モータの構成要素には中心軸の周りをぐるぐると回る「回転子」と、動かない固定子があり、それぞれ様々な素材やつくりの物が開発されている。どのような回転子と固定子を組み合わせるかで、モータの性質が大きく左右される。路面電車などの電車に搭載されるモータは、固定子の磁力を調整することでモータに流れる電流量を調整することができる。例えば、1929年(昭和4年)にアメリカ合衆国で誕生した車両「赤い魔王」は、画期的な走行スピードを実現していたが、これはモータの固定子の磁力を弱くしてモータに流れる電流を増やす回路を含めた制御器を採用したことがキーとなった。

跨道構造物

跨道構造物とは、跨道の形状をした造作のことを指して使われることがある言葉。「架道橋」とも呼ばれる「跨道」は道路の上空に設けられ、道路の片端から反対側の端へと渡すように設置される橋を意味する。道路を渡るときに使う「陸橋」や、電線を道路の向こう側へ延ばすために設置される高架橋などがこれに含まれる。路面電車においては、電流を車両へ届ける空中の電線「架線」を設置する際、「サイドポール」と言う方式を採るときに跨道構造物が必要になることが多い。「サイドポール」は、道路の脇や、歩道と車道の境界線あたりに立てたポール(柱)から、車両が通る軌道の空中につながるよう、ワイヤーや跨道構造物を設置する方式のことである。

コンクリート舗装板

路面電車における「コンクリート舗装板」とは、コンクリートを用いて施された軌道の舗装のこと。旧来の軌道は表面の舗装の下をめくるとバラスト道床がある「たわみ構造」になっていることが多かったが、軌道上を通る自動車や車両の荷重により、たわんだり破壊されたりすると言う問題があった。これを解決するために「剛質構造軌道」が開発され、バラスト道床の代わりにコンクリートなどを敷く方法が採られている。この敷き詰められた物のことを「コンクリート舗装板」と呼ぶ。レールはコンクリート舗装板の上かコンクリート枕木を介して取り付けられ、アスファルトなどで舗装される。コンクリート舗装板は素材の開発や他の構成方法などが研究され、より低騒音で耐久性の高い物へ進化している。

コンスタルカー

コンスタルカーとは、ポーランドのコンスタル社がPCCカーの技術を使って製造した電車のこと。PCCカーとは、1930年(昭和5年)代にアメリカ合衆国の「電気鉄道経営者協議委員会(ERPCC)」が開発した新型路面電車車両のことである。1959年(昭和34年)にコンスタル社がライセンス製造を始めたのを皮切りに、その後はオリジナルの設計や部品を使って、ポーランドで普及しやすいスタイルに車両を発展させていった。こうしたPCCカーの技術をベースにしながらコンスタル社独自のアレンジを加えた電車についても、「コンスタルカー」と呼ぶのが一般的である。代表車両は、1980年(昭和55年)から使用開始された「コンスタルカー105N」。

コンデュイットシステム

コンデュイットシステムとは、路面電車において、空中に架けた電線を使わないで、地上の設備を使って電気を供給する集電システムのひとつ。景観の面に優れる架線レスの集電システムであり、次世代型路面電車LRT(ライトレールトランジット)導入によるまちづくりが推進されるなかで、注目が高まっている。「地中溝集電方式」とも呼ぶ。電車が走行するレールに平行する位置に溝を造り、この溝の中に走行用レールとは別に給電用レールを敷く。電車が走行すると、車両に付けた集電靴(コレクターシュー)がここに接触して電気を集める。地面を掘削することや導入したあとのメンテナンスが煩雑であるなどの問題点が挙げられているが、フランスやイギリスなどで採用された実績がある。

コンビーノ

コンビーノとは、ドイツに拠点を置くシーメンス社が供給する超低床車両のひとつ。ドイツを中心に500編成以上が供給されるなど、超低床車両としては定番の物である。車体幅や車両の連結数、軌間などを様々な仕様に対応することが可能で、世界各地で採用しやすい。日本では1999年(平成11年)に広島県の路面電車「広島電鉄」が輸入し、国内で2番目に運行する超低床車両としてデビューした。この車両はVVVFインバータで出力100kWの交流誘電モータ4個をコントロールし、最小曲線半径は15mであるなど高性能な物である。設計最高速度は80km/h。車両の床の高さは、広島市内の安全地帯の高さにマッチする、レール表面から約330mmとされた。

剛質構造軌道

剛質構造軌道とは、路面電車の軌道の種類を示す用語。軌道とは、路面電車が走行する道路上のレール及びその周辺のことを指す。軌道は自動車の道路と高低差がないように、表面にはアスファルトや石を敷き詰めて舗装している。従来は、これをめくると下にはバラスト道床がある「たわみ構造」と呼ばれる舗装をされていることが多く、電車や自動車の荷重でたわむのが一般的だった。しかし、表面の舗装の下に鉄筋コンクリートやコンクリート枕木ブロック、アスファルト、モルタルなどを使って荷重に負けない構造にした物が開発されていて、これを「剛質構造」と呼ぶ。自動車が走行すると「きしり音」が鳴るなどのデメリットもあるが、技術開発により低騒音でメンテナンスフリーの物も実現している。

ゴムサンドイッチ構造

ゴムサンドイッチ構造とは、路面電車などの鉄道車両の弾性車輪に用いられる構造の呼称。車輪内部を2枚の強固なゴム板で挟むような構造になっていて、車輪から生じる音を消すことができる。1930年(昭和5年)代にアメリカ合衆国の「電気鉄道経営者協議委員会(ERPCC)」が開発した新型路面電車車両PCCカーで導入された技術のひとつとしても知られる。車両走行時の騒音の大きな原因は車輪からの音とされるため、市街地を走行するために騒音軽減が求められる路面電車に「ゴムサンドイッチ構造」は適している。ただし、摩擦熱によってゴムが消耗しやすかったり、踏面ブレーキが扱いづらくなったりするため、採用時にはブレーキの工夫が求められる。

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