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路面電車[市電・都電]用語集(さ行)



駅などの施設情報を検索できる「ユキサキナビ」が、路面電車[市電・都電]に関する用語(さ行)をご紹介します。市電・都電のことや、聞きなれない仕組みまで、路面電車[市電・都電]のことがよくわかる用語集をご活用下さい!

サーキットブレーカー

サーキットブレーカーとは、電気回路を遮断する機器のこと。遮断器と言う。回路に直列でつないでおくことで、一定の電流が流れるとスイッチがオフになって回路を遮断する。これにより、電流の流れ過ぎによる過熱や発火と言った事故を防ぐことができる。単に「ブレーカー」と呼ばれることもあり、家庭用の分電盤に装備されているブレーカーと同じような働きをする。同様の目的で使われる物に「ヒューズ」があるが、サーキットブレーカーの方が繰り返しの使用に耐えうると言うメリットがある。サーキットブレーカーは、20世紀中頃には電気ブレーキをメインとする路面電車の車両において電子回路に大量に用いられた例があったが、採用する車両が少なくなってきている。

砕石道床

砕石道床とは、鉄道のレールと枕木との間に用いられる砂利などで構成された軌道構造のことを言う。「バラスト軌道」と同じ意味で使用される。砕石道床は、地ならしをした地盤に「バラスト」と呼ばれる砕いた石や砂利などを敷き、その上に枕木を並べ、枕木の上にレールを敷設する形で造られる。レールや枕木を通して伝わる電車車両の荷重を砕石や砂利が分散して地面へ伝えることで、軌道全体にかかる負荷を軽くし、枕木のズレを防止し、電車の揺れや振動を抑える効果がある。また、雑草を生えにくくし、雨水を適度に排水できるのも砕石道床の特徴。古くから採用されてきた軌道の構造で、コンクリート製の板を用いる「スラブ軌道」と比較されることが多い。

サイドポール

サイドポールとは、車両に電気を運ぶために空中に架けられた電線を支える「架線柱」を設置するときに用いられる方式のひとつ。サイドポールと比較する物として「センターポール」と言う方法もある。サイドポールでは、道路の両サイドの道路寄りか歩道と車道の境界線あたりに柱を立て、車両が通る軌道の空中につながるよう、道路の上をまたぐような形でワイヤーを配することが多い。サイドの柱は、道路沿いにある他の建造物にその役割を持たせることもある。空中を横切る構造物や道路脇の柱が増えることで、街の景観が損なわれやすいと言う欠点があるが、道路脇の電柱が多い日本においてはサイドポールが路面電車の主流であった。

サイドリザベーション

サイドリザベーションとは、路面電車における併用軌道の一種である。車道から分離された線路(レールとそれを支える構造物)が、道路のサイドに寄せて配置されている軌道のこと。これと対比する用語として「センターリザベーション」がある。サイドリザベーションの軌道は車線とは区分され、一般の自動車が侵入できないように制限されているが、救急車や消防車など緊急車両が走行することは許されている。サイドリザベーションでは、道路の端が軌道で埋まるため、タクシーなどが多い繁華街では導入されにくい。線路が複数ある場合は、上下2線をまとめて片側に寄せる「シングルサイドリザベーション」と、2線を道路の左右に分けた「ダブルサイドリザベーション」がある。

サイリスタチョッパ制御

サイリスタチョッパ制御とは、「サイリスタ」と言う半導体素子を使う制御方式のこと。電車のスピードコントロールに採用される方式で、単に「チョッパ制御」と言う場合も多い。サイリスタは電流をチョッパする(切り刻む)ことができ、直流電流を通したり、遮断したりと調整できるので、電流を無駄なく使える。しかも、大きな電流を制御する場合でも、サイリスタが制電に使う電力は小さくて済み、スイッチングも早いと言う特長がある。サイリスタ自体が小型で、耐久性があることも普及のポイントとなった。サイリスタチョッパ制御が導入されたことで電車の運動エネルギーを電気エネルギーとして架線に戻すことも簡単にできるため、従来の方式よりも高い省エネ効果が得られるようになった。

左右独立回転車両方式

左右独立回転車両方式とは、電車の構造を示す用語で、車軸がない独立車輪を使った構造方式のこと。通常、左右2つの車輪は間を「車軸」」でつながれているが、この車軸を取り払った物である。これは次世代型路面電車と呼ばれるLRT(ライトレールトランジット)の基本とされる超低床車両を製造するにあたって、技術開発が進んだ。床の高さは車軸の高さに制限されるので、“車軸をなくすことで床を低くする”と言う発想から考案されている。部分超低床ではない、100%超低床の車両を造るカギとも言われる技術である。「左右独立回転車両方式」の研究開発はヨーロッパが先行してきたが、日本でもLRTの普及を推進する動きが広まるなか、積極的に取り組まれるようになった。

シーメンス社

シーメンスとは、ドイツのバイエルン州ミュンヘンに本社を置く企業である。ドイツ語での発音は「ジーメンス」だが、日本では主に「シーメンス」と表記される。世界で初めて電車を製造し、1881年(明治14年)営業運転をした企業として有名。ヴェルナー・フォン・ジーメンス(Werner von Siemens)氏が1847年(弘化4年)に電信機製造会社「ジーメンス・ウント・ハルスケ」を創業したのち、電車会社へと発展させた。同社が1879年(明治12年)に行なったデモ運転は、電気運転による鉄道車両で乗客を運んだ世界初の例として知られる。このデモ運転は問題点も多かったが、1891年(明治24年)に「架空線集電」を導入して実用的な電車鉄道を誕生させた。そののち、シーメンス社は事業内容を広げて世界的企業へと成長。総合鉄道関連メーカーとしても世界屈指の企業に数えられる。

シェブロンゴム

シェブロンゴムとは、路面電車などの車両の部品として使われる、板ゴムと鉄板を交互に重ねた積層ゴム。「シェブロンゴム」の名称は山形断面のゴムを使うことに由来する。「シェブロン」とは紋章学の用語で、V字を逆さまにしたような形の紋章こと。圧縮される方向には伸びず、弾力性や復元力があり、軽いなど、ゴム素材ならではの特性を生かし、硬い素材同士の摩耗の防止や動作時の衝撃吸収、バネとしての役割を兼任させるなど、様々な使い方ができる。主に、車両の下部にある台車を構成する軸箱支持装置に採用され、シェブロンゴムを使った軸箱支持装置は、「シェブロン式」と呼ばれる。シェブロン式は、ゴムをバネとしても活用し、シンプルで合理的な設計になっている。

シタディス

シタディスは、路面電車の車両の名称。超低床車の供給で世界屈指とされるフランスのメーカー、アルストム社が製造する100%超低床車の標準車両である。ひとつの車体に車輪4個があり、そのうち2個に隣接してモータを配置し、平歯車で駆動させる構造。モータのない残り2個の車輪にはブレーキ装置が設けられている。比較的早い時期から開発されたLRT(ライトレールトランジット)であり、フランスをはじめ世界の各地に輸出される。フランスのニース市内を走行する路面電車「トラム」で使用されているシタディスは、ニースの建築にマッチするよう特別なデザインに仕上がっているなど、各都市に合わせたアレンジが施されることもある。

室内環境

路面電車の室内環境の整備は、ユニバーサルデザインの一環として、次世代型路面電車と呼ばれる「LRT(ライトレールトランジット)」の重要なポイントのひとつとなっている。具体的には、高齢者や子供など様々な乗客が快適に路面電車を使えるように、軌道や車両を改善することで走行中の振動を少なくすることなどが挙げられる。車椅子利用者がプラットフォームからスムーズに乗れてそのまま奥へと進めるよう、車内の段差をなくすことも重要。この他、走行時の騒音を抑え、静かな環境を作ることも望まれる。また、乗客が外の景色を眺めて楽しめるように、正面や側面に大きな窓を設けるなど、車内を明るく保つ工夫もされている。

芝生軌道

芝生軌道とは、路面電車のレールなどが敷かれる軌道のうち、芝生で緑化された軌道のことを指す。次世代型路面電車LRT(ライトレールトランジット)の増加に伴い、都市のヒートアイランド現象が懸念されるなか、軌道敷緑化の具体的な形として生まれた。都市の景観を美しく保つアイデアとしても注目されている。国内では2006年(平成18年)に整備が始まった鹿児島県の鹿児島市交通局による「芝生軌道」が代表格である。同交通局では散水や芝刈り、ごみの吸引をはじめとする清掃などを行なう事業用車両「芝刈り電車」も2010年(平成22年)に導入。芝生軌道の維持や保守に掛かる多大な人件費やメンテナンス費を削減する実例を示した。

車内イベント

路面電車における「車内イベント」とは、車両の内部を会場として開催されるイベントのこと。通常運行をする車両を使って特別な企画を催したり、内部を改装した専用車両を使ったりする。過去にあった例では、愛知県の「豊橋鉄道」が、夕暮れどきに発車する電車で豊橋市の街並みを眺めながら、車両の中でおでんなどの料理や生ビールなどを味わえる「おでんしゃ」と言う社内イベントを期間限定で実施。また、広島県の「広島電鉄」でも、映像・音響設備を整えたおしゃれな車両内を会場に、生ビール飲み放題で特製弁当が付く「ひろでんビール電車」を運行したことがある。休車車両がリノベーションされてイベント用の車両に生まれ変わる例もあり、車両の再利用方法のひとつとしても注目される。

車内外カメラ

次世代型路面電車LRT(ライトレールトランジット)の導入が世界的に進められるなか、推奨される路面電車のサービスのひとつに車内外の「カメラ」がある。いずれも設置の目的は乗客の安全性を高めること。大きくは、車両内部に設けられる「車内カメラ」と、車両の外部周辺を撮影対象とする「車外カメラ」に分けられる。国内のLRT成功例として知られる富山県の「富山ライトレール」では、車内カメラは利用客が乗り降りをする出入り口付近をリアルタイムで映し出し、運転士がドアの開閉を正しいタイミングで行なえるなどの効果を与えている。また、車外には車両の側方を映すカメラがあり、車両サイドの状況を運転台のモニターで確認することなどを可能にした。

車内検札

車内検札とは、電車において乗客の間を駅員が巡り、正しい切符を持っているかを確認する作業のこと。日本では、JRの特急や新幹線車両などでおなじみの業務風景である。海外の多くの路面電車では「信用乗車方式」を採用しており、抜き打ちで切符をチェックする車内検札は、不正乗車防止のために欠かせない物として普及している。一方で、国内の路面電車は運転士のそばに運賃箱を備えたワンマンカーが古くからのスタンダードであったため、車内検札が行なわれることは基本的にはなかった。導入が進められている次世代型路面電車LRT(ライトレールトランジット)でも「信用乗車方式」が推奨され、車内検札を実施する路面電車が増えると考えられる。

車内広告

車内広告とは、路面電車など鉄道車両の内部に掲示される広告のこと。掲示される場所や形態によって、いくつかに分類される。例えば、車内広告のひとつである「中吊りポスター」は、車両内の天井から吊した透明枠にポスターを挿入して飾る。また、「側面ポスター」は車内側面の上部にある透明枠に挿入されているポスターのこと。これは、車両上部両端の曲線に合わせて丸みのある掲示スペースになっていることもある。「吊り皮スリーブ」は、立ったまま乗車している人の安全のために用意された吊革の持ち手上部に小さな掲示スペースを設け、そこに収まるサイズで広告物を掲示する。この他にも、運転手席の真うしろにある仕切り板に張る大小のポスターや、車両の扉や窓に貼り付ける小さなステッカーなど、車内広告の種類は様々。いずれも、広告枠の利用は有料である。

車内情報案内

車内情報案内とは、路面電車の車内にある、乗客向けに用意された様々な情報案内のこと。運転手席のうしろに乗客に向けて設置されたモニターで映像を映したり、電光掲示板に文字を流してコンパクトな情報を表示したりするなどの方法がある。情報の内容としては、乗車中の電車の走行ルートが分かる運行系統図や、今どの停留所へ向かっているかを示す文字案内などがある。次世代型路面電車LRT(ライトレールトランジット)の導入によるまちづくりのなかでも、推奨されるサービスのひとつ。富山県の路面電車「富山ライトレール」などが実施している。車内情報案内が充実することにより、初めて乗車する人でもより安心して利用できるなどの効果が期待できる。

シュー式

シュー式とは、電車の箱軸支持装置における構造方式のひとつ。車両下部の台車を構成する箱軸支持装置だが、その構造は様々である。台車の台枠と軸受けを板バネでつなぐ構造を持つ種別のなかでも、シュー式は軸箱の上に板バネを設け、板バネの両端に滑りながら動く機能を持つ「シュー(Shoe=靴)」を取り付け、台枠にはこの「シュー」だけで接触させる方式である。シューは固定されておらず、走行中の車体の荷重に合わせて可動するので、上下に動く振動を吸収できる。しかし、前後に動く振動(ピッチング)には対応しづらい、バネ両端の摩擦が大きいと言った欠点も。そのため、シュー式の欠点を解消するべく、バネ両端の形状を丸い目玉状にした「リンク式」などの方式が開発されていった。

集電器

集電器とは、路面電車など電気で動く車両が電気エネルギーを受け取るための機器の意味。「集電装置」とも呼ぶ。集電器は集電システムによって様々な物が開発されている。例えば、空中に架けた線「架線」から電気を集める架線集電システムでは、車両の屋根上に取り付けたパンタグラフやビューゲル、古くはトロリーポールと言った集電器があり、これらが架線に触れながら電気を集める仕組みである。また、架線レスで地上の設備を使って電気を供給する集電システム「地表集電方式」では、車両の下部に集電靴などの集電器が備えられ、レールの間や横などに造られた「給電レール」を電車が走行するとき、集電器が触れて車両内へ電気を送ることができる。

集電靴

集電靴とは、路面電車に地上の設備を使って電気を供給する集電システム「地表集電方式」で必要とされる器具のこと。地表集電方式では、電車が通るレールやその周辺に、電車へ電気を集める給電レールなどの設備を配置し、電車が走行するときに接触させることで車両内へ電気を集める。このときに、車両の側に装着されている接触・集電用の装置が「集電靴」である。車両の足に付けて電気を集める靴のようなイメージで、「コレクターシュー」とも呼ばれる。集電靴を使った地表集電方式は断線の心配がないなどのメリットがあり、地下鉄などで使われてきたが、次世代型路面電車LRT(ライトレールトランジット)でも採用数の増加が見込まれる。

集電システム

集電システムとは、路面電車においては車両に電気を集める方式のこと。「集電方式」とも言う。集電システムには発電所・変電所からの電気を空中に架けた架線を通し、車両の屋根に取り付けたパンタグラフなどの集電装置で受ける架空線集電方式や、軌道(レール)を介して電気を集める方式などがある。国内の路面電車の集電システムとしては、架空線集電方式が長くスタンダードとされている。次世代型路面電車と言われる「LRT(ライトレールトランジット)」の導入によるまちづくりでは、安全で省エネ効果が高く、また街の景観を美しく保てる、バッテリートラムの利用などによる「架線レス」の集電システムの開発が求められている。

主幹制御器

主幹制御器とは、鉄道車両の動力のコントロール・管理を遠隔で操作するスイッチ装置のこと。英語では「マスターコントローラー」。運転台に設置されるのが一般的である。1897年(明治30年)に米国人フランク・ジュリアン・スプレイグがシカゴの高架鉄道に使う車両のために開発した。複数の車両がつながって運行する場合、その全車両あるいはいくつかの車両にモータが搭載されていて、従来は個別に操作する必要があった。しかし、主幹制御器が開発されたことで、この各モータに対して運転台にある主幹制御器から遠隔指示を出し、動作させることができるようになった。すなわち、ひとつの運転台で行なうスイッチ操作で、複数の車両の出力や速度の制御をすることが容易にできるようになったことを意味する。

信用乗車方式

信用乗車方式とは、路面電車やバスなどの乗車に関する用語。運賃の支払いを確認する改札がなく、「無改札方式」とも呼ばれる。切符を購入して乗車し、下車する際には切符を確認する改札や係員による確認作業が用意されていないシステムのことである。信用乗車方式は、日本では長く導入されなかったが、ヨーロッパなど海外の路面電車では多く採用されている。海外では不正乗車を防止するために係員による抜き打ち検札が行なわれ、不正が発覚すると高額のペナルティーを支払う仕組みである。信用乗車方式は、路面電車のようなワンマンカーに適し、複数車両を編成しやすいことから、次世代型路面電車LRT(ライトレールトランジット)の効用を高める物と考えられている。

自動進段制御

自動進段制御とは、路面電車などの車両のスピード制御において、進段を機械が自動的に行なってくれる制御のこと。運転台にあるマスター・コントローラー(マスコン)あるいは主幹制御器でスイッチ操作を行なうだけで、主制御器での進段が適切に行なわれるので、運転士の負担が軽減される。電車が加速するとき、モータの回転速度が上がるにつれて逆起電流が起こって回転を妨げる。その際、運転手が直列抵抗を次々に切り替える操作を行なって回転速度を適切に調節する操作のことを「進段」と呼ぶ。初期の鉄道車両はこの「進段」を手動で行なう直接制御(直接手動制御)であったが、1931年(昭和6年)に登場したブリル社の新型車両「ビュレット」で、「自動進段制御」機能が搭載された。以来、鉄道車両の制御器の機能として普及していく。

ジャンパ線

ジャンパ線とは、電車の電源回路や制御回路などにおいて、電気の通り道をつなぐ線のこと。電線の他、端子やピンなどの形状がある。電気回路の間をつなぐことができるのが特徴で、回路上にジャンプする箇所を作るのに役立つものである。路面電車においては、複数車両の連結は連結器によって物理的にできるのに加え、ジャンパ線を使うことで電気の回路でもつなぐことが可能になった。例えば、ジャンパ線によって、運転台から低圧電気による制御信号を連結された他の車両に送り、多くの電動車をひとりの運転士がコントロールする「総括制御」などもできるようになった。他にも、空調や照明の制御、乗務員連絡電話など様々な車両設備に利用されている。

重軌条化

重軌条化とは、路面電車など鉄道車両のレールを、より重い物に交換すること。「軌条」はレールの意味。日本では、鉄道事業で採用されるレールはJIS(日本工業規格)によって1mあたりの重さなどが定められている。一般的にはレールの重量が大きくなる程、振動や揺れが減り、上を通る車両の乗客にとっては乗り心地が良く感じられる。また、レールは電車や自動車が通過することによって狂いが生じる場合があるが、重量の大きいレールではこれが起きにくい。重い電車や高速走行の電車が通る路線、運行本数が多い路線には、重量の大きいレールが適すると考えられているので、新型車両の導入時やダイヤを改正する際などに重軌条化が検討されるケースがある。

循環回遊

路面電車における「循環回遊」とは、各地域で定着している循環バスのように、いくつかの停留所をぐるりと巡る運行ルートを採用することを指す。環状のルートを巡ったり、あちこちの停留所を順番に巡ったり、また特定のルートを往復する場合などがある。路面電車では通常、車両の正面などに行き先が表示されるが、循環回遊ルートの場合は巡る方向に合わせて「循環・内回り」や「循環・外回り」などと表記されることが多い。2015年(平成27年)にループ化が開業した北海道の「札幌市電」では、行き先が決まっている循環回遊の場合は「内回り・すすきの」などと終点の停留所名が併記された。循環回遊は次世代型路面電車と言われる「LRT(ライトレールトランジット)」の、市街地への導入方法のひとつとして推奨されている。

上下分離制度

上下分離制度とは、2007年(平成19年)に施行された「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律」内に盛り込まれた制度のひとつ。次世代型路面電車LRT(ライトレールトランジット)の導入支援を充実させるために制度化された。上下分離とは、LRTにかかわる組織を線路や電気設備・信号設備などの施設を建設して保有する、主に地方公共団体などの「軌道整備事業者」と、車両や軌道と言った施設を借りて運行を担う鉄道会社などの「軌道運送事業者」に分けた表現。どちらも担う場合は、それぞれの特許が求められる。2つに分離することで、整備の効率や運行の安全性を向上させやすくなり、鉄道会社などの安定経営につながることも期待されている。

スタンディ窓

スタンディ窓とは、路面電車やバスなどの車両において、客席に座らずに立ったまま乗車する人のために設置される背の高い固定窓のこと。英名は「standee window」であり、日本では「バス窓」の愛称で呼ばれることもある。1930年(昭和5年)代ごろ、世界の各地で「PCCカー」の技術に基づく路面電車車両が開発された時期、「PCCカー1000号」で初めて「スタンディ窓」が取り付けられた。「PCCカー1000号」はその他の原因から普及しなかったが、「スタンディ窓」は「PCCカー」の標準的な設備として浸透していく。日本でも第二次世界大戦後に多くのバスや路面電車の車両で採用されたが、窓や車両の製造技術の発展に伴い、採用されることが減った。

スチームトラム

スチームトラムとは、ヨーロッパの鉄道黎明期において登場した路面電車用の機関車の名称。当時、鉄のレールの上で乗合馬車を走らせる「馬車鉄道」が普及していたが、馬の排泄物や伝染病の被害などの問題があり、それを解決するために開発された。長距離鉄道ですでに定着しつつあった蒸気機関車を小型に改良したスチームトラムでは、運転台と客席がひとつの車両のなかに構成されていた。しかし、構造上の問題から小型軽量化に難航。頻繁な運行に適さず、機関士の他に燃料をくべる助士が必要で、煤煙や騒音が生じる、と言った数々のデメリットもあった。そのため、導入された市街地での評価は低く、ヨーロッパ外へ普及するには至らなかった。

スプレイグ

スプレイグとは、電車の開発に偉大な功績を残した米国人「フランク・ジュリアン・スプレイグ」のことである。スプレイグはトーマス・エジソンが拠点とする研究所の電気技術者であり、発明家であった。1888年(明治21年)には、アメリカ合衆国ヴァージニア州リッチモンドの市電を建設。この市電には電車を安定した交通サービスに発展させる様々な技術が施されていた。なかでも、モータを台車内に装着する技術としてスプレイグが開発した「吊掛式(ノーズサスペンション)」と呼ばれる方法は、以降の電車で長くスタンダードとなる。他にもトロリポールによる架空線集電や、直列抵抗を挿入することで制御を改善したモータなど、多くの画期的な技術を採用して注目を集めた。

スライダ式

スライダ式とは、路面電車やトロリーバスなどの車両の屋根上に取り付けた集電装置「トロリポール」の接触方式のひとつ。空中に架けられた電線「架線」の表面を滑らせるように接触させる方式のことである。トロリポールの先端部分に「スライダーシュー」と呼ばれるU字断面のすり板を取り付けていて、これを架線にはめ込むように触れさせて電気を得る。トロリポールは滑車状の「トロリホイール」を装着することもあるが、スライダーシューは水平または垂直方向に動くことができるため、架線に追従しやすい点が特長とされている。日本でのスライダ式トロリポールの採用例は、路面電車では1978年(昭和53年)に途絶えたが、トロリーバスではその後も長く使用例がある。

制振軌道

制振軌道とは、より騒音や振動を軽減できる「軌道」のこと。軌道とは、レールやその周辺設備を合わせた、路面電車が通る「道」を指す。制振軌道は、次世代型路面電車と言われるLRT(ライトレールトランジット)で推奨される高機能軌道のひとつに挙げられる。一例としては、溝レールとその下に敷くコンクリートスラブの間に樹脂を配する「樹脂固定軌道タイプ」がある。また、溝レールの下にコンクリートスラブを敷き、コンクリートスラブ内に特殊ポリウレタンの層を組み込む「路盤防振タイプ」も開発。乗客にとっては静かで揺れの少ない車両環境が得られ、子供から高齢者まで様々な人が日常的に利用しやすくなると考えられる。

静態保存車

静態保存車とは、路面電車などの鉄道車両において、運行されることがなくなった物のうち、もう自力で動くことができない状態で保存されている車両のことを指す。これに対する用語として、廃線車両などをまだ運用することができる状態で保存された物を「動態保存車」と呼ぶ。静態保存車は多くの場合、配置しておける程度の長さのレールを敷設し、その上に保存される。国内外にある鉄道ミュージアムや博物館などで見られる実物車両の展示は、そのほとんどが静態保存車である。そうした施設では、静態保存車であっても展示する前に塗装をし直すなどの補修を行ない、展示が始まってからも清掃などのメンテナンスが行なわれることがある。施設によっては、許可された車両の中に入って見学をすることもできる。

センターポール

センターポールとは、路面電車の車両に電気を運ぶために空中に架けられた電線を支える「架線柱」を設置するときに用いられる方式のひとつ。センターポールの比較対象として、「サイドポール」と言う方法もある。センターポールは、軌道を植え込みなどで車線から分離した「センターリザベーション」と呼ばれる路線で多く採用される。センターリザベーションでは上下2線が平行して軌道に敷設されている場合が多く、その2線の間に「架線柱」を立てるのが「センターポール」。道路を横切る架線が少ない分、サイドポールより街の景観を美しく保てるのがメリットである。日本では「サイドポール」が長く主流とされてきたが、景観を重視する声が増えるにつれセンターポールも見直されている。

センターリザベーション

センターリザベーションとは、路面電車における併用軌道の一種。車道から分離された軌道が、道路の中央あたりに配置されている状態を意味する。これと対比する用語として、「サイドリザベーション」がある。センターリザベーションの軌道は車線と平行して伸びているが、車線とは区分され、一般の自動車が侵入できないように制限されている。路面電車専用のスペースのように見えるが、緊急時に救急車や消防車などの緊急車両が走行することは可能。分離の境界部には、植え込みやポールなどを配置することが多い。センターリザベーションでは、停留所も道路の中央にあるため、乗車するときには歩道から横断歩道を渡って道路中央の停留所へ移ることが求められる。

専用軌道

専用軌道とは、路面電車が通るレールやその周辺設備である軌道のうち、軌道法によって規定された要件を満たす物を指す用語。軌道法では2つの要件が挙げられており、ひとつは運輸業に使わない軌道とされ、この要件に当てはまる専用軌道は存在しない。もうひとつは、道路ではない敷地に敷設された新規軌道とされている。軌道法では、専用軌道に対する用語として、自動車の車線と平行して伸びる併用軌道がある。併用軌道には「センターリザベーション」や「サイドリザベーション」のように車線とは区分され、一般の自動車が侵入できないように制限されて“路面電車専用”のように見える軌道があるが、軌道法による区分では専用軌道とは言えない。

全面チョッパ制御

全面チョッパ制御とは、路面電車などの車両1台の制御器について、すべてにチョッパ制御を採用することを意味する。チョップは「切り刻む」と言う意味で、「チョッパ制御」は電流を細かく切ることで電圧をかける時間とかけない時間を生み出し、制御を行なうことである。弱電機器などに使われていたが、半導体素子が進歩したことにより、電車の制御器にも利用されるようになった。従来の「抵抗器」を使って電圧を加減する制御方式に比べ、全面チョッパ制御では電流を無駄なく使えて、電車の運動エネルギーを電気エネルギーとして架線に戻すことも容易にできるようになった。

総括制御

総括制御とは、車両の動力をコントロールする制御について、ひとりの運転士が複数の車両の制御を行なう方法を採ること。世界で初めて実用化された総括制御は、1897年(明治30年)に米国人「フランク・ジュリアン・スプレイグ」がシカゴの高架鉄道に使う車両のために開発した物と言われている。フランク・ジュリアン・スプレイグはマスターコントローラーを運転台に設け、モータの動力を車輪に伝えてスピードを上げたり、上り坂になったルートでスピードを保ったりするための出力調整を、複数車両へ同時に指令して実行できるようにした。その後も総括制御は開発が進められ、運転手の感覚で行なわれていた加速を、自動で行なってくれる物なども現れた。

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